2022-02-08から1日間の記事一覧

読んでもよくわからない本のはなし

世間的には、あるいはまはりの人には評価が高いけれど、私にはわからない本といふのはある。小谷野敦も小池昌代と対談して『この名作がわからない』(二見書房)を出した。全体的に小谷野のわからない小説をわかる小池が説明する体裁でおもしろかったのだが…

世間に通用してゐる旧字

中学のころ私は井上ひさしの『東京セブンローズ』を読んで鹽だの臺所だのまるでちんぷんかんぷんだった。米原万里は書評で旧字がすらすら頭に入ると書いてゐたが、鹽を見て塩だと認知できる人は少いだらう。旧字は世間に浸透してゐない。 しかしある程度は世…