大学のころ、一年下の男女がつるみ合って息をするように「ハンター×ハンター」の話ばかりしてた。
仕方なく読んだ。
たしかに面白いマンガだと思う。
同時に、珍しく読解力を要求されるマンガでもある。
『イギリスはおいしい』の林望は子供にこう促しているという。【ゲーム時間は制限するけれど、マンガは好きなだけ読んでいい】すこし意外だ。マンガは読解力を必要とするから、読書と同じ効果があると思っていたのかもしれない。
でも最近、ニンテンドーDS・脳トレの川島隆太の本を読んでたら、こう書いてあった(『本を読むだけで脳は若返る』)。【読書に比べてマンガを読んでも、特に脳を活性化させる効果はなかった】
つまり、あんまりマンガには読解力は要求されてないということだろう。
まあ、そりゃそうだ。絵だけ見てても、なんとなく解ってしまうから。
で、その例外として、ハンターハンターは意外と読解力が必要なマンガである。
例えば、蟻篇がそうだ。ハンターハンター内でいちばん面白いと感じた。各場面も四角囲みのト書きで、解りやすく描かれていた。
でも、周囲の感想を聞くと、何をやっているか解らなかったという人が、結構多かったので困った。
なぜなんだろうと考えた。
そこで、読解力・理解力が追いついていないのではないか。と行き着いた。
ただ、この意見は賛否両論あると思う。読解力には先天的な個人差がある、それは研究で明らかになっている。一応、それは申し添えておこう。先の川島の本でも、脳の発達に、後天的な読書が大きく関っていることが分かっていた。
そして現在、ハンターハンターは蟻編以上に読解が要求される、王位継承篇のまっただなかだ。ヒソカとクロロの決戦など、全く皆目見当もつかなかった。まあいいけど。